レベルの低い経営者に共通する「言葉の欺瞞」とは

レベルの低い経営者は「本音」を語らない

経営者の資質は、その「言葉の使い方」に現れます。

レベルの低い経営者ほど、自らの本音を隠し、体裁を整えようとします。

例えば、医療機関や介護事業所の経営において、彼らは本音では「利益を上げたい」「病床稼働率を高めたい」「利用者を増やしたい」と考えています。

しかし、それを正面から語ることを避け、「理念」「使命感」「志」といった美しい言葉で包み込み、従業員を動かそうとします。

さらにレベルが低い経営者は、その隠す努力すらできません。

「儲けろ」「もっと売上を上げろ」といった言葉を、あからさまに口にしてしまいます。

このような経営者は、自らの私利私欲を満たすために他人を利用するという、極めて未熟な動機で組織を運営しています。


経営とは「人間理解」である

従業員は単に「収益性」や「理念」だけで働いているわけではありません。

彼らが職場に求めるのは、人間関係の良さ、やりがい、成長の実感、公平な評価、風通しの良い組織風土といった要素です。

これらを軽視し、経営者の都合だけで組織を動かそうとする姿勢は、経営の本質を見誤っています。

経営とは、「人を理解する力」と「人を活かす仕組みづくり」です。

理念や使命を掲げること自体は重要ですが、それは従業員の共感と主体性を引き出すものでなければ意味がありません。


自由と主体性の原則

人は生まれながらにして自由です。

他人の夢や欲望の「脇役」になるために生きているわけではありません。

だからこそ、従業員は自らの価値観や成長を大切にし、「誰のために働くのか」「どんな組織で生きたいのか」を主体的に選ぶ必要があります。

そして経営者は、その自由を尊重しつつ、人が成長し、誇りを持って働ける環境を整える責任を負っています。

人生は有限です。

他人の私利私欲に振り回される時間はありません。

経営者も従業員も、互いに人として尊重し合い、共に価値を創り出す関係であるべきです。

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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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