地域包括医療病棟の早期リハ加算は取れるのか?地ケア病棟の個別リハ、専従者の20分1単位、回復期重症者要件をQ&Aで解説

Q1. 地域包括医療病棟でも早期リハビリテーション加算は算定できますか?

A. 算定可能である。
早期リハビリテーション加算は、疾患別リハビリテーション料に上乗せされる加算であり、入院中の患者に対してリハビリテーションを行った場合に、入院日から14日を限度として算定する仕組みである。したがって、地域包括医療病棟の患者であっても、当該患者に対して疾患別リハビリテーション料を算定する場面で要件を満たせば、早期リハビリテーション加算は算定可能と考えるのが自然である。

Q2. 疾患別リハビリの専従者は、地域包括ケア病棟の患者に個別リハビリをしてよいのですか?

A. 個別リハビリの実施は可能である。
ここで分けて考えるべきなのは、病棟の配置要員として入ることと、病棟患者に対して疾患別リハを提供することは別であるという点である。今回の見直しでは、疾患別リハビリテーション料の専従者について、他の入院料等で配置が求められている従事者として従事することはできない、という整理が示されている。一方で、疾患別リハビリテーション料そのものは、入院中の患者に対する個別療法として算定される建て付けである。つまり、地域包括ケア病棟の配置スタッフとして数えることはできないが、地域包括ケア病棟の患者に対して疾患別リハの個別療法を行うことは可能という理解が実務的には妥当である。

Q3. 疾患別リハビリの専従者が他業務をした場合、20分で1単位に算入できるとありますが、これはそのまま個別リハビリ1単位を請求できるという意味ですか?

A. そうではない。請求できる1単位ではなく、実施単位数の計算上の扱いである。
答申では専従の療法士が疾患別リハビリテーション料や集団コミュニケーション療法以外の対象業務に従事した場合、その従事時間20分につき1単位とみなし、従事者1人あたりの実施単位数に加えると示されている。これはあくまで、1日18単位を標準、週108単位まで、1日24単位までという実施単位数の枠組みの中で算入できるという意味である。したがって、医学管理等や在宅医療などの対象業務を20分行ったからといって、その20分がそのまま疾患別リハビリテーション料の個別療法として請求できるわけではない。

Q4. 回復期リハビリテーション病棟の重症患者要件で、FIM21点以上という基準が追加されたということは、20点以下の患者は受け入れても重症患者割合に算入できないという理解でよいですか?

A. 概ねその理解でよい。
今回の見直しでは、回復期リハビリテーション病棟入院料1・2の重症患者要件として、日常生活機能評価10点以上またはFIM得点で21点以上55点以下という考え方が示されている。そのため、FIMのみでみた場合、20点以下の患者はそのままでは重症患者割合の対象に入らないという理解になる。ただし、これはあくまで受け入れ不可という意味ではなく、重症患者割合の分子に算入できるかどうかの話である。加えて、日常生活機能評価10点以上に該当する場合や、別途定義される高次脳機能障害や脊髄損傷の患者は、別の整理で重症患者として扱われ得るため、FIMだけで単純化しすぎないことも重要である。

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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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