2026年度診療報酬改定:週7日体制は人員戦争である:採用できない回復期リハビリテーション病棟は終わる

2026年度改定で回復期リハビリテーション病棟は、アウトカムでの選別が一段と強まるのである。

入院料2・4にもリハビリテーション実績指数が新設され、重症患者の新規受入割合(入院料1・2は35%以上、入院料3・4は25%以上)と、実績指数の基準(入院料1は42以上、2は32以上、3は37以上、4は32以上)が求められる。

これにより、同じ回復期でも「受け入れの重さ」と「改善の成果」で差が可視化され、病棟間の差別化がさらに進むのである。

さらに入院料3・4は、土日・休日を含む週7日リハを提供できる体制整備が要件化され、入院料1.2は土日・休日の提供単位数も平均2単位以上から平均3単位以上へ引き上げられる。

ここが最大の論点で、採用強化ができない病棟ほどシフト構築・教育・定着の負担が一気に増える。

結果として、必要配置を満たせない、週7日運用が回らない、平均単位数が落ちる、実績指数も下がる、という負の連鎖が起きやすいのである。

特に、休日リハビリの必須化で入院料3・4は「人がいないと維持できない運用」に近づいたと言える。

実績指数の算出も、除外できる患者の対象が整理され、除外可能割合も現行の3割から2割へ縮小される。

加えて、歩行・車椅子やトイレ動作が一定以上改善した場合に分子へ加点するルールも導入され、単位数を積み上げるだけではなく、ADLの改善を具体的に積み上げる運用が求められるのである。

つまり、評価・介入・記録の質が、病棟収益と直結する度合いが高まる。

一方で、入院料1では強化体制加算が新設され、上位病棟への誘導も鮮明である。

結論として、回復期は「何でも受ける病棟」から「改善が見込める患者に集中的に介入し、成果で示す病棟」へ転換を迫られる。

入院料3・4が生き残る鍵は、採用だけでなく、標準化された週7日運用、育成の仕組み化、そして成果が出る患者選定と退院支援の連動をどこまで作り切れるか、に尽きる。

入院料3.・4がリハビリ職種の採用、定着がうまくいかない場合は、入院料1・2へのランクアップをあきらめ、実績指数や休日リハビリの要件が厳しくない地域包括ケア病棟や療養病棟への転換も考えなければならない(図1)。

図1 回復期入院料3.4の分水嶺

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筆者

高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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