2025年9月中旬に、日本循環器学会から「心嚢」という解剖学的用語の今後の取扱いについて発表があった(http://www.jse.gr.jp/iraijou_2025.pdf)。
まず、心膜の解剖について復習させていただくと、心臓の壁は、内側から心内膜、心筋、心外膜の3層構造となっている(図)。
心臓の壁の表面は膜で覆われており、膜の構造は、漿膜性心膜と線維性心膜からなる。
漿膜性心膜は、心臓と接している漿膜性心膜臓側板(心外膜のことで、臓側心膜ともいう)と、その外側にある漿膜性心膜壁側板(壁側心膜ともいう)からなる。
臓側心膜と壁側心膜の間を心膜腔といい、その中には心膜から分泌された15~50mL程度の心膜液(漿液)が入っている。
この心膜腔全体のことを臨床では「心嚢」とも呼んでいた。
図 心膜の解剖
しかしながら、この度、この「心嚢」という用語が解剖学的にも用語的にも正しくないとの見解により、「心膜(腔)」に統一することになった。
したがって、今後は今まで使用されていた「心嚢」と付く用語は「心膜」に置き換えて使用する必要がある。
例

以上、簡単ではあるが「心嚢」から「心膜(腔)」への用語統一について記事にさせていただいた。
特に、循環器領域に関わる方々には周知していただき、臨床現場でも統一して使用していただけると幸いである。
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理学療法士
循環認定理学療法士
心臓リハビリテーション指導士
3学会合同呼吸療法認定士
サルコペニア・フレイル指導士
国家資格キャリアコンサルタント
心電図検定1級
協会指定管理者(上級)
フレイル対策推進マネジャー
地域ケア会議推進リーダー
介護予防推進リーダー
mysole協会ベーシックマイスター
循環器疾患(心臓リハビリ)や代謝疾患(糖尿病)、透析リハビリ、サルコペニア・フレイルを中心に臨床を行っている。
また、心肺運動負荷試験(CPX)も相当数経験をしており、呼気ガス分析に基づく安全かつ効果のある運動処方を展開するよう常に心がけている。
定期的にセミナー講師も務め、上記の疾患およびそのフィジカルアセスメント、心電図の判読などの情報提供も行っている。

