1) 退院支援・地域連携が「算定項目として」強化
介護支援等連携指導料(新設/見直し)
- 介護支援専門員(ケアマネ)や相談支援専門員と共同して説明・指導した場合に評価(入院中2回まで等の枠あり)。
- 同一日にB005注3の共同指導の加算は別算定不可など、算定の組み合わせにも制約がる。
退院後サービスの説明・導入が「病棟の算定行為」になり、リハ計画(移動/排泄/更衣/福祉用具)と退院支援の一体運用が求められます。
回復期:高次脳機能障害の退院支援が施設基準側へ
- 回復期リハ病棟入院料(1〜5等)で、高次脳機能障害者支援センター等の情報把握→退院時説明→必要時に情報提供を要件化。
- 施設基準にも「退院後、円滑に障害福祉サービス等を利用できる体制整備」を明記。
OT/ST中心の支援先につなぐ動きが、病棟の要件になります。
2) 退院前訪問指導・排尿支援が
「回復期の新加算」に設定
- 回復期リハ病棟入院料1の加算として回復期リハビリテーション強化体制加算が新設され、退院前訪問指導の実施割合と排尿自立支援加算の届出をしていることが入っています。
排尿はリハ単独で完結しないので、看護・医師・薬剤・福祉用具まで含めた運用が必要になります。
3) 「リハ・栄養・口腔」が病棟評価の中核へ
地域包括ケア病棟でもリハ・栄養・口腔連携加算を算定可能に
- 地域包括ケア病棟でもリハビリテーション・栄養・口腔連携加算を算定可能にし、加えて当該患者について入院栄養食事指導料・栄養情報連携料も算定可能とする流れ。
栄養・口腔の評価と早期介入が必要で、PT/OT/STの動き方(カンファ/計画/情報連携)が変わります。
口腔ケアの体制整備(病棟要件側)
- 口腔ケア提供、課題があれば歯科医師等への連携や受診勧奨の体制整備を求める記載。
誤嚥性肺炎・摂食嚥下・低栄養のリスク管理は、リハの成果(ADL/退院)に影響します。
4) 病棟機能・評価指標が変わり、リハの配置・対象が変わる
重症度、医療・看護必要度:救急搬送の評価を組み込む方向
- 救急搬送症例等を適切に評価する観点で、重症度、医療・看護必要度の評価方法を見直し。
- 病床あたり救急搬送受入件数等に応じた加算を基準該当割合に追加。
急性期の病棟評価・機能分化が進むと、回復期への流入やリハ介入タイミング(早期介入の設計、休日体制)に波及します。
5) DX(情報共有)が「施設の算定要件」へ:リハの書き方も巻き込まれる
電子的診療情報連携体制整備(マイナポータル・電子処方箋・情報共有)
- ウェブサイト掲載、マイナポータルの医療情報等に基づく相談体制、電子処方箋、電磁的方法による診療情報の共有・活用体制などの要件群。
病院の情報連携体制の一部として、リハ記録・計画書・サマリの標準化や共有が求められやすくなります。
訪問看護:ICTで多職種記録を活用する加算(新設)
- 訪問看護が、医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士・ケアマネ等がICTで記録した診療情報等を活用して管理した場合の評価を新設
訪問リハ/在宅リハと連携する施設ほど、退院前から「共有される前提」での情報整備が必要になります。
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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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