呼吸リハビリに必要な知識である動脈血ガスについて理解する

動脈血ガス・・聞いただけで難しいという印象を受けてしまうのではないだろうか。

ここでは呼吸リハビリの理解に動脈血ガスの臨床的な意義について解説をしたい。

血液には、酸素、窒素、二酸化炭素が溶け込んでいる。

これらの物質が、血液にどの程度溶け込んでいるかを測定する検査を血液ガス検査と呼ぶ。

血液ガス検査の正常値を以下に示す。

PaO(動脈血酸素分圧)80〜100Torr
SaO2(動脈血酸素飽和度)96±2%
PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧)40±5Torr
HCO3–(重炭酸イオン)24mEq/L

呼吸器疾患患者を担当した場合、定期的に採血を実施し、血液ガス検査を実施しているためその結果を確認しておくことが重要である。

以下のそれぞれの項目の臨床的な意義を説明する。

 PaO2

肺における血液酸素化能力の指標である。

この値が正常値より下回っている場合、肺における酸素の取り込みが不十分であることを意味する。

よってPaO2の低下は呼吸器系の異常すなわち呼吸不全を示す。

PaO2に加えPaCO2を計測することにより換気不全とガス交換障害を判断することができる。

SaO2

動脈血中の総ヘモグロビンのうち、酸素と結合したヘモグロビンが占めている割合のことである。

酸素はヘモグロビンと結合し全身に運搬される。

一般的にSaOが90%を下回ると酸素療法の適応となる。

PaCO2

肺胞換気量の指標になるもので、換気を評価する際に評価するものである。

換気とは血液中の二酸化炭素が肺胞に放出され、外による外呼吸によって体外に放出されるプロセスのことである。

PaCO2が正常値より高い場合、空気の出し入れがうまくいっていないと言うことになる。

HCO3

血液の緩衝能の指標である。

緩衝とは、過剰酸または過剰塩基を「中和」し、血漿 pH を限度内に維持することである。

簡単に言うと酸性/アルカリ性のバランスを調整することである。

高値の場合は、アルカリ性に傾いている代謝性アルカローシスが予測される。

低値の場合は、酸性に傾いている代謝性アシドーシスが予測される。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

過去に3つの鍼灸院の経営や運営に携わり、鍼灸師によるリハビリテーションサービスを展開していた。また、デーサービスも立ち上げ、鍼灸師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師による機能訓練やリハビリテーションを利用者に提供していた。鍼灸師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の方々への教育や指導経験が豊富である。現在も、全国各地でリハビリテーションに関するセミナー講師として活動している。

 

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