物理療法は、生体に対して皮膚を介して物理的刺激を生体の組織に与え、生理的な潜在能力(自然治癒力)を引き出す治療法である。
リハビリテーション医学においては、運動療法とともに理学療法の両輪をなす治療法とされている。
物理療法は、臨床においては以下のように分類するのが一般的である。
・温熱療法(ホットパック、パラフィン浴 etc)
・寒冷療法(アイスパック、クリッカー etc)
・光線療法(レーザー、赤外線療法、紫外線療法 etc)
・水治療法(過流浴、ハバードタンク、プール療法 etc)
・電気療法(TENS、FES、干渉波 etc)
・エネルギー変換療法(極超短波療法、超短波療法、超音波療法 etc)
・牽引療法
・徒手療法
嶋田(PTジャーナル 第37巻 第7号)は、物理療法がその目的とする効果を最大限に発揮するには、物理エネルギーがもたらす作用と、臨床で使用する物理療法機器の特性を知る必要があるとしている。
逆にいえば、物理エネルギーの作用と物理療法機器の特性を理解していなければ、物理療法は、安全かつ効果的な治療法に成り得ないということである。
また、個々の物理機器の使用に対しては、明確な禁忌や注意事項もある。
そのため、物理療法を実施する際には、十分にその適応や禁忌を確認して使用していただきたい
例えばホットパックでは、『適応』として①疼痛の軽減、②筋スパズムの緩解、③血行の改善、④軟部組織の柔軟性の亢進などがある。
また、『禁忌』として①あらゆる疾患の急性(炎症)期、②悪性腫瘍、③感覚障害、④循環障害、⑤皮膚疾患、⑥出血傾向、血友病患者などがある。
以上、物理療法について総論的に述べさせていただいた。
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の先生方がご活躍する場においても、物理療法は不可欠であると思われる。
個々の物理療法の適応や禁忌については、今後も継続して投稿させていただこうと考えている。
しかし、いずれにおいても各疾患・症状に対して、どの物理機器(物理エネルギー)を用い、どの部位に、どのくらいの強度・時間・頻度で実施すれば、安全かつ効果的な治療法と成り得るかを再度、考慮していただけると幸いである。
投稿者
井上拓也

・理学療法士
・認定理学療法士(循環)
・3学会合同呼吸療法認定士
・心臓リハビリテーション指導
理学療法士免許を取得後、総合病院にて運動器疾患や中枢神経疾患、訪問リハビリテーション等に関わってきました。すべての患者さんのために、障害された機能の改善やADLの向上に励んできました。特に運動器疾患においては、痛みの改善や関節可動域の改善、筋力向上を目的とした理学療法にて、患者さんのADLの向上を図ってきました。
今までの経験を活かして、皆様のお役に立てるように励んで参ります。

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