リハビリ部門の新人の質が落ちてきた!!どうすればよいか?

リハビリ部門で新人の質が落ちてきたと嘆く声が増えた。

しかし、質の問題は新人個人の能力ではなく、採用と育成の仕組みの問題として捉えるべきである。

面接を形式で終わらせ、入職後の期待値も曖昧なら、当たり外れが増えるのは必然である。

現場が忙しいほど採用は後回しになり、気づけば応募が来た人から選ぶ状態に陥る。

さらに診療報酬・介護報酬の改定は、早期介入、在宅移行、口腔栄養や多職種連携、記録の精度、リスク管理など実務の要求水準を上げる方向で動く。

採用に手を抜けば、この変化についていけず、算定要件を満たす運用も崩れる。

結果として部門の収益と信頼が落ち、管理者は火消しに追われる。

ゆえに新人の質対策は採用重視へ舵を切るのが最短である。

具体策は四つである。

第一に採用要件を言語化し、学習姿勢、報連相、基本的評価手順、患者安全の感度を必須条件にする。

第二に入口を増やす。

実習施設との連携、見学会の定期開催、紹介制度、SNSや求人ページで教育体制と期待役割を明示し、ミスマッチを減らす。

第三に面接で見抜く。

症例を一つ提示し、評価項目を30秒で列挙させ、優先順位と根拠を説明させる。

加えて模擬場面で移乗介助とバイタル確認を実演させ、声かけと手順を確認する。

第四に入職後90日を運用する。

基礎手技、記録、チーム行動を週単位で評価し、基準未達は追加指導、改善なしは配置転換や契約見直しまで決める。

同時に、教育の余力を見える化し、指導者の工数を確保することも採用の一部である。

プリセプター任せにせず、チェックリストと動画教材で標準化し、できる新人を早く戦力化する。

採用と育成が回り始めれば、質の低下という感覚は数字で管理できる課題へ変わる。

指標は内定承諾率、3か月離職率、記録監査の指摘件数で追う。毎月確認する。

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執筆者
高木 綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA・経営管理学/MBA)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の現場経験とマネジメントの専門性を活かし、リハビリテーション部門や多職種連携に関するコンサルティングを全国で展開している。
在宅領域および整形外科リハビリテーションの臨床に長年取り組み、現場の実態を踏まえた実践的な視点を強みとする。
医療機関や介護事業所の立ち上げ支援、教育体制の構築、組織マネジメント支援など、実践的かつ現場に根ざした支援を得意とする。
また、コンサルティング先に加え、リハビリ職種養成校等でも臨床からマネジメントまで幅広く講義を行い、現場で再現できる形に落とし込んだ知見の提供に力を入れている。
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