資本主義は、構造的に「搾取」によって成り立っている側面を持つ。
企業は、労働者が生み出した売上から人件費を差し引き、できるだけ多くの利益を確保することで存続する。
言い換えれば、労働者の成果からいかに効率よく利益を取り出すかが、企業活動の前提となっている。
極論すれば、搾取は企業の基本機能の一つであると言っても過言ではない。
その中で、企業にとって最も「都合のよい」労働者とは、何も疑問を持たず、意見も言わず、反対もせず、ただ黙々と働き続ける人である。
一言で表すなら、搾取に対して反撃してこない人である。
現実には、多くの労働者が職場に対して何らかの不満を抱いている。
しかし、その不満の多くは同僚同士の会話や、陰での愚痴として消費されているにすぎない。
残念ながら、経営者や意思決定者の前で表明されない不満は、存在しないのと同じである。
経営者の前で不満や問題点が提示されて初めて、労働環境や就業ルールを変える動機が生まれる可能性がある。
裏で不満を言い続ける限り、職場の搾取構造は何も変わらない。
結果として、同じ仕組みが温存され続ける。
また、自分の夢や希望する働き方、やりたいこと、興味・関心といった価値観を、直属の上司や経営者に伝えなければ、相手はあなたを「都合のよい労働力」として扱い続ける。
つまり、不満や価値観を表明しないこと自体が、自らを搾取対象として固定化し、奴隷化を進める行為なのである。
奴隷化を防ぎたいのであれば、必要なのは沈黙ではない。
率直に、自分の不満や価値観を上司や経営者に伝えることである。
搾取システムが加速する資本主義社会において、声を上げることは感情論ではなく、極めて実践的なビジネススキルである。
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理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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