努力が報われない理由~リハビリ職種が知っておくべき「評価される仕組み」~

良いものが、必ずしも売れるわけではない。

むしろ現実は逆で、売れたものが「良いもの」として評価される

この構造を理解できないリハビリ職種は、キャリアアップの迷路に迷い込みやすい。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を取り巻くキャリア形成の環境は、
ひと昔前と比べて格段に充実している。
大学院進学、各種認定資格、専門技術セミナーなど、
学びの選択肢は驚くほど増えた。

その結果、知識も技術も豊富で、
自己研鑽に非常に熱心なリハビリ職種は確実に増えている。

話せば理論は明確で、引き出しも多い。

それでも、市場から十分に評価されない人が少なくない

なぜか。
理由はシンプルで、
「良い商品・サービス=売れる商品・サービスではない」からである(図1)。

図1 良い商品・サービス=売れる商品・サービスではない

どれほど優れた知識や技術を持っていても、
それを必要とする人に、必要な形で、適切な価格と方法で届けなければ、
存在しないのと同じだ。

多くのリハビリ職種は、
売るための設計を学んでいない。

顧客ターゲットの設定、価格、伝え方、提供する場所を整合性をもって組み立てる視点が欠けている。

例えば、若者向けの安価な牛丼を売るなら、
若者の少ない地域や高級感のある店舗は選ばないだろう。

商品と市場が噛み合わなければ、売れないのは当然だ。

「これだけ勉強しているのに評価されない」
「技術は誰にも負けないのに仕事が広がらない」
そう嘆く声を聞くことがあるが、
それは努力不足ではなく、構造理解の不足である。

良いものを提供するのは前提条件にすぎない。

本当に重要なのは、
その価値を理解できる段階まで、相手を導くことだ。

リハビリがうまくできることと、
価値を伝え、選ばれることは別の能力である。

これからの時代、
リハビリ職種のキャリアを分けるのは、
マーケティングを実践できるかどうかだ。

良いものが売れるのではない。

売れたものが、良いものになる。

だからこそ、
「売れる仕組み」を学ぶ必要がある。

キャリアデザインを体系的に学びたい方 → セミナー一覧はこちら

筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
経営相談・セミナー依頼はお気軽にお問い合わせください。

関連記事