多くの人が「忙しくて時間がない」と口にする。
仕事が進まない、家庭サービスができない、プライベートな時間が確保できない・・・・
こうした悩みは珍しくない。
しかし、時間を生み出す方法は決して難解ではない。
最大の鍵は、自分にとって生産性の低い集団や行動から意識的に離脱することである。
生産性の低い集団に属すると、自分の意志とは無関係な方針に行動が左右され、個人のスピードではなく集団の遅いペースに合わせざるを得なくなる。
この「行動速度の同調圧力」は心理学的にもパフォーマンス低下の原因となることが知られている。
さらに、集団内での愚痴や不毛な会話は創造的活動を生み出さず、むしろ思考資源を消耗させる。
愚痴を言っている時間は、成果創出にゼロ貢献の「空白時間」と化すのである。
人間に与えられた時間は一日24時間であり、これは全員に平等だ。
時間不足を解消するには、新たに時間を作るのではなく、既存の無駄を削るしかない。
具体的には、付き合い残業や義務感だけの勉強会、嫌われたくない一心で参加する飲み会、居酒屋やSNSでの愚痴といった行動を断つことが有効である。
これらは一見「人間関係維持」のために必要と思われがちだが、実際には自己成長や成果に直結しない時間浪費の典型である。
行動科学の観点から見ても、無駄な集団行動や愚痴をやめることは、可処分時間を大幅に増やし、集中と自己投資の余地を広げる戦略である。
つまり、時間は「作る」ものではなく「奪われないよう守る」ものである。この視点を持つことが、真の時間管理の第一歩である。
筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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