リハビリ部門マネジメントの適任者とは?

リハビリ部門のマネジメントにおいて、最も重要な資質は「決定事項を確実に実行できる力」である。

どれほど理想的な方針を立てても、現場で実行されなければ意味がない。

リハビリ部門は、医師・看護・介護職など多職種との連携が求められるため、意思決定の遅れや現場の混乱がすぐに成果に影響する。

したがって、管理者には「決めたことを最後までやり抜く強さ」が不可欠である。

動画では、決定事項を貫徹できる人物とはどのような人か、そしてトラブルが起きた際に創意工夫で計画を修正しながらも目的を果たす姿勢の重要性について解説している。

この柔軟な実行力こそが、現場を動かし、成果を生み出すマネジメントの本質である。

計画通りに物事が進むことは少ない。

突発的な人員不足や患者状況の変化など、現場では常に「予定外」が発生する。

そのときに「できない理由」を並べるのではなく、「どうすれば実行できるか」を考え、修正しながら前進できる人が本当の意味での適任者だ。

リハビリ部門の管理職は、完璧を求める理想主義者ではなく、現実を動かす実践者でなければならない。

また、決定を実行する力は「一貫性」と「信頼」から生まれる。部下が「この人が言うならやろう」と思えるような姿勢を日常的に示すことが、チームの統率力につながる。

マネジメントとは、理念を語るだけではなく、現場に行動として浸透させる営みである。

最後に強調したいのは、マネジメントの適任者とは「状況を変える人」であるということだ。

方針を立てるだけでなく、組織を動かし、結果を変える。その行動力と執念こそが、リハビリ部門を前進させる最大の原動力となる。

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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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