高齢者のリハビリテーションでは、重複障害について常に意識をしておく必要がある。
ADLが低下する直接的な原因は「大腿骨頸部骨折」「腰椎圧迫骨折」「脳卒中」などがほとんどであるが、高齢者の場合は「呼吸不全」「心不全」などの内科系障害を有していることが多い。
そのため、呼吸器・循環器障害へのリスク管理とそれに基づく運動負荷の調整が必須となる。
特に高齢者では、整形外科疾患や脳血管疾患のリハビリテーションを行っていても、実際の運動耐容能は呼吸器・循環器の状態に大きく左右される。
歩行練習やADL練習中の息切れ、疲労感、血圧変動、脈拍変化などは、単なる体力低下ではなく、内科的問題のサインである可能性がある。
呼吸器・循環器障害は病態や状態を把握できていればリスク管理はそれほど難しくない。
呼吸器・循環器障害については理学療法士、作業療法士でも学んでいる人が少ないのが実情である。
なぜならば、呼吸器・循環器障害が急増したのは近年であることから、昔の学生時代の授業や実習では呼吸器・循環器障害に対する学びを得る機会が少なかったからである。
それでは、どのようにして呼吸器・循環器障害を学ぶべきだろうか?
まず、初めに呼吸器・循環器という生理学を学んでから、病理学を学ぶことが重要である。
生理学
健康な状態、即ち、器官、組織の正常な状態に関する学問
病理学
器官、組織が病気になった状態に関する学問
動作分析のところでも述べたが正常を知らなければ異常の理解は難しい。
まずは、呼吸器・循環器の正常機能を学ぶことがリスク管理の第一歩目である。
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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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