SNSの普及により、リハビリ職種の活躍が手に取るようにわかる時代になった。
若くして講師活動を行う人、専門分野で発信する人、組織の中で成果を出す人、独立して仕事を広げる人など、多くのリハビリ職種が日々、SNSで近況を報告している。
人間は他人の成功を目の当たりにすると、妬みを感じることがある。
「あいつは運が良い」
「あいつは○○先生に目をかけてもらっているだけ」
「あいつは最初の職場でチャンスをもらえただけ」
このような妬み文句を言うリハビリ職種は少なくない。
しかし、これらの言葉は本質を見誤っている。
実力がなければ、目の前に運があっても運をつかめない。
実力がなければ、誰かに目をかけてもらうこともない。
実力がなければ、職場で重要な役割を任されることもない。
成功している人は、ただ偶然に恵まれたのではない。
日々の学習、臨床での実践、失敗からの改善、周囲との信頼関係づくりを積み重ねた結果として、機会を引き寄せているのである。
つまり、運とは突然降ってくるものではなく、実力によって発生頻度が高まるものである。
「活躍できる機会が多い人」は、社会や職場から選ばれるだけの理由を持っている。
リハビリ職種として自分の境遇や運のなさを嘆くのは本末転倒である。
本当に嘆くべきは、自分の実力を高める努力が不足していることである。

他人の成功を羨む時間があるなら、評価力を磨くべきである。
治療技術を高めるべきである。
説明力、連携力、マネジメント力、発信力を鍛えるべきである。
これからのリハビリ職種は、資格を持っているだけでは選ばれない。
患者・利用者、家族、職場、地域から「この人に任せたい」と思われる力が求められる。
運を嘆くより、実力を磨く。
環境を恨むより、信頼を積み上げる。
それこそが、リハビリ職種として活躍し続けるための最もシンプルな原則である。
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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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