「パワースポットに行ってエネルギーをチャージしてきます」
「パワースポットに行けばモチベーションが上がります」
「モチベーションを上げるために、〇〇へ旅行し、有名なパワースポットに行ってきます」
このような会話はよく聞かれる。
しかし、パワースポットに行けば仕事へのモチベーションが上がるなど、そんな都合のよいことが本当にあるのだろうか。
百歩譲って、一時的に気分が高揚したとしても、そのモチベーションは持続するものだろうか。
そもそも、モチベーションを外的なイベントや観光スポットに委ねている時点で、本質からずれている。
人間のモチベーションで最も強力かつ持続的なものは、内発的動機づけである。
内発的動機づけとは、物事への興味や関心から意欲が湧き起こり、達成感、満足感、充実感を得たいという内面的な要因によって行動が促されるものである。
したがって、仕事へのモチベーションは、仕事そのものへの興味や関心、成長実感、社会的意義、誰かの役に立っているという実感から生まれるものである。
決して、パワースポットと呼ばれる場所に行くだけで、持続的に生まれるものではない。
そもそも、パワースポットという言葉自体に明確な科学的根拠があるわけではなく、旅行業界や観光業界におけるマーケティング用語として使われている側面が強い。
仕事に対するモチベーションが低下しているということは、仕事への興味や関心、意味づけが薄れている証拠である。
その状態を放置したまま、非日常の場所に刺激を求めても、根本的な解決にはならない。
必要なのは、どこか遠くへ行くことではなく、今の仕事の中にどのような価値があるのか、自分は何に貢献しているのか、どのように成長しているのかを見つめ直すことである。

パワースポットに行かないと上がらないモチベーションなど偽物である。
本来、仕事そのものが自分にとってのパワースポットでなければならない。
仕事が自分の成長、貢献、達成感を生み出す場所になっていれば、外部の刺激に頼らなくてもモチベーションは自然と湧いてくる。
パワースポットに行けばモチベーションが上がるという幻想を捨て、今すぐに仕事の在り方を見直す方が重要である。
あなたの仕事や職場は、あなたにとってのパワースポットになっているだろうか。
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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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