セラピスト3年目から5年目に訪れるキャリア不安の正体

セラピストのキャリアに対する不安は、概ね3年目から5年目あたりで強くなりやすい。

その不安を誘発する大きな要因の一つが、同期のセラピストや学生時代の学友の活躍である。

同じようなスタートラインに立っていたはずの人が、明らかに成果を出し、周囲から評価され、前に進んでいる姿を見ると、多くの人は不安になる。

自分も何かしなければならないのではないかと焦りを感じるのである。

しかし、その焦りは決して悪いものではない。むしろ重要な感情である。

焦りとは危機感の表れである。危機感があるからこそ、このままではいけない、今の自分を変えなければならない、という気持ちが生まれる。

逆に言えば、危機感がまったくない状態の方がよほど危うい。

新人の頃から活躍しているセラピストは、学生時代や入職直後から必死に努力してきたことが多い。

活躍している人には、活躍しているだけの理由があり、その背景には相応の努力量がある。

いまは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の資格を取ること自体がゴールであった時代ではない。

資格を取った後に何を学び、どのように動き、どのような価値を出していくのかが問われる時代である。

だからこそ、同僚の活躍を見て焦る気持ちは、まったく問題ない。

むしろ、その感情を大事にした方がよい。どんどん焦り、どんどん危機感を持てばよいのである。

さらに、活躍している同僚に、どのような思いで仕事をしているのか、何を意識して日々働いているのかを聞いてみるのもよい。

仕事への向き合い方や姿勢の違いを知ること自体が、大きな学びになる。

あなたは、同僚の活躍に危機感を感じているだろうか。

もし何も感じていないのであれば、それは安心材料ではない。

むしろ、自分のキャリアに危険信号が出ている可能性がある。

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筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授

医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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