現在の日本を取り巻く状況は激変している。
少子高齢化・経済のグローバル化・テクノロジーの変化は著しく、社会の予測が難しい情勢だ。
そのため、労働環境も不安定であり、安定的な環境下での労働が困難を極めている。
倒産、買収、人員整理、ビジネストレンドの変化などにより、職場の人間関係、求められる能力、雇用条件も影響を受けている。
このような21世紀の不安定な労働環境をマーク・サビカスは「脱雇用社会」と呼んでいる。
皆さんは10年後の自分の生活を想像できるだろうか?
どこで働いて、どれぐらいの給料をもらって、誰と居て、どんなやり甲斐をもって生きているか?
安定した環境や職場で、将来の予測が可能な人生を歩む人はどんどん減っていき、多くの人が著しい環境変化の中で生きていくことなる。
すなわち、キャリア開発は、組織に依存させるのではなく、個人が能動的に取り組んでいく必要がある。
あなたの職場は明日、なくなるかも知れない。
5年後、あなたの勤めている会社は急激に業績が悪化するかもしれない。
あなたは明日、病気で倒れるかも知れない。
あなたは3年後、給料が減額されるかもしれない。
このような状況になっても、戦っていける能力を身につけなければならない。
脱雇用社会を前提とした生き方が常識の時代である。
筆者
高木綾一

理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
三学会合同呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
国家資格キャリアコンサルタント
株式会社Work Shift代表取締役
関西医療大学 保健医療学部 客員准教授
医療・介護分野の経営戦略や人材育成に精通し、年間100回以上の講演を実施。
医療機関や介護事業所の経営支援を通じて、組織の成長と発展をサポートする。
著書には 「リハビリ職種のキャリア・デザイン」 や 「リハビリ職種のマネジメント」 があり、リハビリ職種のキャリア形成やマネジメントの実践的な知識を提供している。
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