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高齢化社会だからできた 『ツイン・ピークス The Return』

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TWIN PEAKS: THE RETURN (2017)

相変わらず熱狂的なファンを持つ、デヴィッド・リンチ監督のカルトTVシリーズの最新作。『ツイン・ピークス 3』『ツイン・ピークス』とも呼ばれる。第1シーズンは19904月~5月(8回)、第2シーズンは同9月~翌年1月(22回)、そして、この第3シーズンは20175月~9(18)に米国で放送された。

日本でも大ブームとなった。ワシントン州(西海岸)のカナダに近い田舎町ツイン・ピークスは実在しないが、その撮影されたスノカルミー(地名)へのツアーも人気を博した。実際によく登場する瀧は実在する。さらには、主人公のFBIディル・クーパー捜査官が好んで食べた「チェリーパイ」も人気が出た。「ツイン・ピークス風チェリーパイ」も出たほどだ。

デヴィッド・リンチは、低予算映画『イレイザーヘッド』(1976年)がヒットして監督として認められた。「カルトの帝王」と呼ばれる”良く分からない独特の映像”が特徴である。『エレファントマン』(1980年)で最優秀作品賞、主演男優賞などアカデミー賞8部門にノミネートされて一流監督として認められた。”良く分からない独特の映像”が映画やドラマの13ぐらいを占める。筆者も良く分からないときがある。特に“良く分からない独特の映像”は『ツイン・ピークス』シリーズが大ヒットして評価され、映画でも『マルホランド・ドライブ』(2001年)や『インランド・エンパイア』(2006年)で継続した。

 この『ツイン・ピークスThe Return』が”すごい”のは、”良く分からない独特の映像”もあるが、以前のTVシリーズの最後に「25年後にまた会いましょう」といって、本当にそうしたところである。なかなかそのような作品はない。

 出演する俳優もほぼ一緒であるところも”すごい”。主人公のディル・クーパー捜査官を演じるのはカイル・マクラックランで、デヴィッド・リンチ監督とは『ディーン/砂の惑星』(1984)や『ブルー・ベルベット』(1986年)など、起用されている作品も多い。しかし、日本で人気があったドナ役のララ・フリン・ボイルは本シリーズには登場しない。

あらすじは、相変わらず、赤い部屋などの”良く分からない独特の映像”が良く登場し、筋が良く飛び、評価は分かれるであろう。筆者は評価したい。怪奇な殺人事件が発生し、それを解決させていくというのが、基本的な筋である。今回は舞台がツイン・ピークスに限らず、特徴のある数か所に分散し、それぞれで殺人など怪奇な事件が発生する。ニューメキシコ、ニューヨーク、そして、結構な時間を費やすのがサウスダコタのバックホーンである。今回はもう一人のクーパー捜査官が登場など、余計に訳が分からなくなってきている。しかし、もともと『ツイン・ピークス』のファンであれば、十分にその訳の分からなさも耐えられるであろう。というか、そもそも地上派でも放送されていない。DVDを手に入れるにしても、レンタルするにしても『ツイン・ピークス』のファン以外は見ないであろう。

 表題にもしたが、この様な映画が可能になったのも、高齢化が進み寿命が延びていることがある。2017年の日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.26歳でともに過去最高を更新している。日本人の平均寿命は戦後間もない1947年には男性50.06歳、女性53.96歳であった。その70年で男性は約31歳、女性は約33歳延びた。ちなみに、米国の寿命は昨年で、男性が76.1歳、女性が81.1歳であった。

寿命が延び高齢化し、さらに同時に少子化も進むと、経済の構造も変わる。経済成長率が落ち、財政赤字が拡大する。先進国では同じ傾向がある。しかし、その中でもGDP(国内総生産)対比の累積した財政の赤字率一位が日本である。

25年後に会いましょうといって、再び製作したのも”すごい”が、しかし、もっと”すごい”のが、実はある。日本の映画『犬神家の一族』である。最初が1976年で、再度製作したのが2006年でなんと30年である。キャスト市川昆監督の遺作となった。『犬神家の一族』も出演した俳優がほとんど一緒である。これだけのことができるのは、高齢化社会になったからである。

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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