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裁判員制度「市民からの提言2018」<提言⑦>裁判員候補者のうち希望する人に「裁判員事前ガイダンス」を実施すること

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裁判員制度は5月21日でスタートから丸9年となり、制度開始10年目を迎えます。裁判員ネットでは、これまでに345人の市民モニターとともに650件の裁判員裁判モニタリングや裁判員経験者へのヒアリングを実施し、裁判員裁判の現場の声を集める活動を行ってきました。この「市民からの提言」は、裁判員制度の現場を見た市民からの提案です。裁判制度の現状と課題を整理し、具体的に変えるべきと考える点をまとめました。今回は提言⑦を紹介します。

<提言⑦>

裁判員候補者のうち希望する人に「裁判員事前ガイダンス」を実施すること

1 現状と課題

裁判員は、被告人が有罪か無罪か、有罪だとしたらその刑をどうするのかを、裁判官と共に議論し、決めることになります。裁判員になるために法律の専門知識は必要ありませんが、無罪推定の原則などの刑事裁判の理念を理解して審理をすることが必要です。

しかし、刑事裁判の理念や裁判の流れなど一般の人には十分に知られていないことが多くあります。裁判員を務めた人の中には、裁判員になって初めて裁判所に足を踏み入れたという人もいます。

また、有罪の場合、被告人が懲役刑になれば刑務所に入ることになりますが、一般の人には刑務所がどのようになっているか知る機会がほとんどありません。

裁判所が、裁判員になる市民に対して、刑事裁判の理念や裁判の流れを丁寧に説明し、法廷や刑務所を見学する機会があれば、裁判員候補者が適切な情報を知ることができ、不安をなくすとともに、裁判員になったときに審理に集中しやすい環境をつくることができます。

2 裁判員経験者の声(裁判員経験者意見交換会議事録より)

あとは事前にちょっと見学でもしていれば、もう少し自分でもう少しうまく意見が言えたのかなと思ったところもあったのですが(東京地方裁判所平成25年1月11日)

いきなり来て、説明してもらったんですけども、まだ緊張の度合いが激しくて、そのときの説明では十分にわからなかったというような印象が強かったんですよ。それで、本来なら、もう少し前にある程度の情報なり、何かそういうものがあったらなお分かりやすくなったのかなという感じは受けたんですけどね(東京地方裁判所立川支部平成25年2月25日)

いきなりぶっつけ本番で自分が一番高い席に座ってしまったことについて、雰囲気にものまれてしまい、何となくテレビドラマとか映画で見てる雰囲気でしか知らないのに、 すごいスピードとボリュームと内容の濃い感じで進んでいくので、慣れてきた頃にはそういう場面はもう終わっていてというので。やっぱり一回事前にリハーサルとか見学とかしておけばよかったなと(東京地方裁判所平成28年12月1日)。

3 具体的な提案

裁判員裁判を実施している各裁判所は、裁判員候補者のうち希望する人に対して、①刑事裁判の理念や裁判の流れを丁寧に説明し、②法廷や刑務所を見学する機会をつくるために、「裁判員事前ガイダンス」を実施すべきです。

「裁判員事前ガイダンス」で裁判員の役割をよく知ることができれば、主体的に参加するきっかけとなり、辞退率の問題が改善することも期待できます。具体的には、裁判員候補者名簿掲載通知(毎年秋頃)の中に、裁判員候補者のための「裁判員事前ガイダンス」の日程を示し、希望者を募ることを提案します。

裁判員制度「市民からの提言2018」

1.市民の司法リテラシーの向上に関する提言

<提言①>無罪推定の原則、黙秘権の保障などの刑事裁判の理念を理解できるような法教育を行うこと

<提言②>無罪推定の原則、黙秘権の保障などの刑事裁判の理念を遵守するように、公開の法廷で、説示を行うこと

2.裁判所の情報提供に関する提言

<提言③>裁判員裁判及びその控訴審・上告審の実施日程を各地方裁判所の窓口及びインターネットで公表すること

<提言④>裁判員だけではなく、裁判員裁判を担当した裁判官も判決後の記者会見を行うこと

3.裁判員候補者に関する提言

<提言⑤>裁判員候補者であることの公表禁止を見直すこと

<提言⑥>裁判員候補者名簿掲載通知・呼出状の中に、裁判を傍聴できる旨を案内し、問い合わせ窓口を各地方裁判所に用意すること

<提言⑦>裁判員候補者のうち希望する人に「裁判員事前ガイダンス」を実施すること

<提言⑧>思想良心による辞退事由を明記して代替義務を設けること

4.裁判員・裁判員経験者に関する提言

<提言⑨>予備時間を設けることで審理日程を柔軟にして、訴訟進行においても裁判員の意見を反映させる余地をつくること

<提言⑩>裁判員の心のケアのために裁判員裁判を実施する各裁判所に臨床心理士等を配置すること

<提言⑪>守秘義務を緩和すること

5.裁判員制度をより公正なものにするための提言

<提言⑫>裁判員裁判の通訳に関して、資格制度を設けて一定の質を確保するとともに、複数の通訳が担当することで通訳の正確性を担保すること

<提言⑬>裁判員裁判の控訴審にも市民参加する「控訴審裁判員」の仕組みを導入すること

<提言⑭>市民の視点から裁判員制度を継続的に検証する組織を設置し、制度見直しを3年毎に行うこと

Source: ハフィントンポスト

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genki

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 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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