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2020東京五輪までに、LGBTへの差別をなくす「法律つくって」第2回レインボー国会が開催

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どの性別を好きになるか/ならないか(性的指向)や自分の性別をどう認識しているか(性自認)に関する困りごとを解消するための法整備を目的とした「レインボー国会」が、衆議院第一議員会館で開催。

今年で2回目となるレインボー国会のテーマは「レインボー東京2020」。2020年の東京五輪に向けて、性的指向や性自認を理由としたハラスメント「SOGIハラ」をなくし、理解を深め、より公正で平等な社会をつくろうと、超党派の国会議員22名と、LGBTもそうでない人も含めた約300名が会場を訪れた。

■スポーツ界から何ができるか

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツ界から何ができるのか。オリンピックムーブメントについて研究している、中京大学スポーツ科学部教授の來田享子さんから話があった

中京大学スポーツ科学部教授の來田享子さん

「スポーツは基本的に男子と女子で種目がはっきり分けられてしまうため、中間を受け付けない仕組みになっています。また、スポーツは勇気や判断力など、社会のリーダーを育てるものと位置付けられ、それが長い間”男性らしさ”とされてきてしまった。でもそれって性別関係なく必要なことですよね。性別がはっきりしないこと、境界が揺らぐことをスポーツは受け付けない。これがSOGIハラ(が起こる)壁のひとつになっていると思います」。

オリンピック憲章には、2014年から「性的指向による差別の禁止」が明記されている。

さらに、一定の条件のもとで性別を変更した選手も出場できる。

「オリンピックが東京にやってくる。私たちの社会はこれを開催するにふさわしいのか、これまでこの観点に着目していなかった人たちも含め、ここで一気に物事を変えられるきっかけになると思います」。

「いまからわたしたちが変えていく必要があるのは、スポーツ界でセクシュアリティやジェンダーアイデンティティについて声を上げやすい状況をつくること。知識不足による周囲からの差別や偏見をなくしていくこと。そして、スポーツ界だけでなく、もっと社会全体からの観点でも、ガイドラインもしくは法律を整えることが必要です」。

元女子フェンシング日本代表/トランスジェンダー活動家の杉山文野さん

元女子フェンシング日本代表でありトランスジェンダー活動家の杉山文野さん。選手を続けていた25歳まで「絶対カミングアウトできない」と感じていた。やっと伝えることができたコーチには「お前はイイ男を知らないだけだ、俺が抱いてやろう」と言われたこともあった。

当時はホルモン治療をするとドーピングになってしまう。「選手としての道を選ぶと、自分らしくあれなかった。個人としては選手生活を終えるしかありませんでした」。

「自分ひとりで戦っていると思っている選手はいないんじゃないかと思います。ファンや応援してくれる方に対していつも感謝を感じている。だからこそファンを裏切ってしまうことになるのではと。(セクシュアリティを)人には言えないという現実がまだまだあると思います」。

■組織委員会が掲げる『多様性の祝祭』

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会で持続可能性部部長をつとめている荒田有紀さん。組織委員会としてLGBTフレンドリーなオリンピックに向けて何ができるのか。組織委員会が掲げる3つのビジョンのうちのひとつに「多様性と調和」という項目がある。

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会大会準備運営第一局持続可能性部部長の荒田有紀さん

「2020年には、100カ国以上から来る選手だけじゃなく、何十万、何百万人という観光客がやってきます。これだけいろんな背景をお持ちの方が集まるというのは、多様性を理解する上でまたとない機会です」。

具体的な取り組みのひとつとして挙げられるのが「調達コード」だ。これはオリンピック・パラリンピックに関する「モノやサービス」を購入したり、調達したりする際のルールのことで、購入先の企業だけでなく、そこに連なるサプライチェーンに対しても適用されている。

「調達コードは、環境、人権、労働、経済等の分野ごとに基準があり、人権の項目の中で、人種や障がい等に加えて、”性的指向・性自認”による差別やハラスメントの禁止が規定されています」。

さらに、実際に東京オリンピック・パラリンピックに関わる企業がこの調達コードを守っているかチェックする「モニタリング機能」や一般の方からの「通報受付窓口」も設置する。もし調達コードを守っていない企業があった場合は、組織委員会より当事者間の対話や、改善施策をとるよう促す。

「最後に、この人権分野の大目標を何にするかワーキングチームで議論をしています。まだ決まったわけではりませんが、案として出ているのが『多様性の祝祭 Most Inclusive Game Ever』です」。

これは、LGBTを含めた多様性を前向きに発信するという意味での祝祭だけでなく、差別をなくし、安心を提供する。具体的な被害を救済する取り組みをいかに整えるか、その両輪を表しているそうだ。

レインボー国会に参加した国会議員の方々(一部)※右上から発言順に掲載

■2020年までの立法に意欲

レインボー国会に参加した22名の国会議員のうち、一部からは「オリンピックをきっかけに、立法をするんだという熱意を盛り上げていただきたい」。「(LGBTやSOGIについては)すべての党が公約に掲げている、ぜひ合意形成をしていきたい」。「SOGIハラという言葉を定着させることも重要だ」。「内実をどう勝ち取っていくかを問われる場面だ」。と法整備に関してのコメントが多数出た。

馳浩衆議院議員

今回のレインボー国会を共催した「LGBTに関する課題を考える議員連盟」会長、馳浩衆議院議員も、他の議員に呼応するように、立法に関する強い意欲を示した。

「その人によって『普通』は違う。私の基本的な考え方として、それを理由に差別をすることは違うときちんと言える社会であってほしいと思っています。

各政党で、性的指向・性自認に関する考え方をまとめる組織を作り、同時に、超党派の議連や立法チームで検討、2020年の前に、我が国の考えをとりまとめた立法が必要だという認識でおります」。

■平昌五輪ではLGBTに関してどんな取り組みがあったのか

レインボー国会の主催団体である「なくそう!SOGIハラ」実行員会委員長の松中権さんからは、先日オリンピックが終了し、現在パラリンピックが開催中の平昌五輪でLGBTに関してどういった取り組みが行われていたか報告があった。

「なくそう!SOGIハラ」実行員会委員長の松中権さん

韓国におけるLGBTを取り巻く状況は厳しい面もある。プライドパレードには反対する集会が開かれたり、差別に反対する活動家が逮捕されてしまうこともあり、オリンピック・パラリンピックに連動して、LGBTに関する取り組みを広げることはなかなか難しい状況だった。

しかし、平昌五輪では地元のNGOが「プライドハウス」と呼ばれるLGBTについて理解を広げるホスピタリティ施設を立ち上げ、組織委員会に働きかけたり、LGBTについてメディアが報道する際のガイドラインを作成したり、他の国のオリンピック組織委員会と協力し、LGBTに関するイベントを開催するなど、積極的に活動を展開した。

「草の根の活動はたくさんあるけれども、なかなかサポートを得られないと広がっていかない現状がありました。2020年でもいらっしゃる皆さんと一緒にプライドハウスもそうですし、オリンピック・パラリンピックのムーブメントを盛り上げていきたいと思っています」。

■2020年の東京五輪に期待すること

最後に、LGBTの当事者や、ALLYの方など立場の違う5名から「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに期待すること」をテーマにリレートークが行われた。

全日本空輸株式会社(ANA)の杉本さん

「オリンピック。パラリンピックに向けて、昨年、LGBT研究会を立ち上げ1000人に調査をしました。そこでわかったのは、LGBTは特別な対応を求めているのではなく、平等を求めていること」。

「以前、子ども連れの家族の方から、機内で肩身の狭い思いをする、これは日本社会の縮図なのではないかと言われました。LGBTも同じだと思います。機内から日本の社会を変えていきたいと思っています」。

学生団体「AIESEC」東京大学学生委員会の三登さん、宮下さん

「私は当事者としてLGBTに対して問題意識を感じていました。特に感じていたのは労働の部分。就活の面接でカミングアウトをしたら帰れと言われた。社内でカミングアウトしたら解雇されたという声を現実の問題として聞きます。LGBTを含むすべてのひとが働きやすい日本になれば良いなと思っています」。

「SOGIハラに取り組む意味として『若者』『グローバル』という2つのキーワードがあると思っています。これからの日本を作っていくのは若者です。SOGIハラに対しても若者から声をあげていくことが大切だと思っています。また、日本はSOGIハラに関しては後進国。わたしたちがグローバルに取り組むことで、海外の知見を取り入れて、オリンピックに向けて進んでいけるかなと思っています」。

ダイバーシティラウンジ富山の林さん

「この中にも地方から来た方もいると思います。自分の街もオリンピックを開く国の地方なんだと思えている人は一体どれくらいいるのでしょうか。2020年に向けて、私たちの地域でも差別をなくしていこうと思っている人はどれくらいいるのでしょうか。2020は東京だけのものではない。地方からももっと声をあげていきたいです」。

「地方は特に、LGBTに限らずさまざまな自己決定を自分の思い通りにできない人が多い現状があり、カミングアウトしたいと思っても言えなかったり、それが不誠実だとずっと自分を責めてしまうこともあります。

でも、あなたは嘘つきなんじゃない。あなたに嘘をつかせている社会の構造が問題です。変えようと声をあげるときにカミングアウトにリスクがあるなら、まず自分を守ってほしい。メディアから伝えられる姿は『あの人はカミングアウトした、勇敢だ』というものかもしれません。でも、自分を守りながらできることはあります」。

「また、SOGIハラはキャッチーな言葉ですが、SOGIだけでなく、Gender Expression(性表現)、Sexual Characteristics(性的特徴)なども大事な要素です。LGBT、SOGIは円周率である3.14と同じ、無限に続く多様性なんです」。

■LOUDの大江さん

「私はレズビアンを自認して、もう40年以上経ちます。初めて話す話ですが、わたしの女性の好みは、お笑いのセンスがある人と、スポーツのできる人です。スポーツ女子が好きなので、ついオリンピック見ちゃうんです(笑)

いよいよ2020東京オリンピック・パラリンピックです。ものすごい期待が込められています。これ以上ない切り口だと思いませんか?

私は妄想がとても好きで、レインボーフラッグがここにあるので、アナウンサーの妄想をしてみますね。

オリンピックの開会式で『あ〜レインボーのフラッグがあちこちでたなびいていますね。これは人間の多様性をあらわすシンボルカラーで、特にLGBTの人たちのプライドカラーですね。東京オリンピックのテーマである”多様性の祝祭”ということでレインボーフラッグ、きれいですね、カラフルですね〜』という妄想を込めながら私の話を終わらせていただきます。ありがとうございました」。

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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