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「多様性という体裁繕いのための役員採用を恐れている」:アドテク企業 女性幹部の告白

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多様性や包括的な組織を目指すムーブメントは、アドテク業界の賃金格差や偏見といった問題に取り組んできた。しかし、会社が公に語っていることは、必ずしも内部の現実に合致していない。ジェンダーの多様性に関するメモが物議を醸してGoogleのエンジニアが解雇され、注目を集めた件もそれを証明している。

匿名で率直に語ってもらう今回の「告白」シリーズは、女性のアドテク幹部に広告業界での10年以上の経験について聞いた。

わかりやすく短くするため、回答は若干編集してある。

――女性がアドテク分野で働くのはどんな気分?

おおむね申し分ないけど、部屋にいる女性が自分だけであることで、ひどくショックを受けることもある。まず、よく意見され、遮られる傾向がある。

「最後まで言わせてもらえる?」と強調しないといけない。ほかに不快なのは、「おはよう、お嬢さん」と上司にあいさつされること。私は会社ではかなり上級のマネージャーだが、まるで子供扱いしてくる。男性同僚に「プリンセス」「スイートハート」と呼ばれることもあり腹立たしい。

――どのように対応している?

驚くのは、それが失礼なことだとは、彼らはまったく考えていないことで、性差別主義は女性だけが気にするべき問題であるらしく、多くの男性は自分が侮辱していることを自覚していないという現実をとても痛感する。このことについて私の上司を非難すれば、彼は目を点にして、笑い飛ばし、「怒れるフェミニスト」と私を呼ぶだろう。

――これまで対策をとろうとしたことは?

一度、チーム全体の前で怒鳴られて取り乱したことがある。その件を次の個別ミーティングで上司に提起し、自分のチームの面前であのような扱いはされたくないと言った。上司は取り合うことなく、生理中だから腹を立てているのかと思ったよと言ってきた。

この上司は恐らく覚えてもいないだろうけれど、私はつららに貫かれたような思いだった。ひどいと思うことを持ち出しても、自分が感情的になっているのだと思わされるだけだ。なぜ感情的にならざるを得ないのかを理解しようとすることはない。

――特に包括的な会社ではないと?

多くの点でとても多様性のある職場だ。会社全体だと、24の国からさまざまな経歴の人たちがやってきていて、経営陣の女性の割合はかなり高い。だから、会社の振る舞いは多様性と包括的な組織を目指していることは認めるが、会社の上級職のなかにはそれを支持しない態度の男性社員がいる。

――腹が立った体験を教えてください。

業界の授賞式に行こうとしていたら、いま着ているドレスは会社を代表するのにとてもふさわしいと上司に言われた。彼にとってはお世辞のつもりだったのだ(私には侮辱的と感じた)。

別の仕事のイベントで社外のある男性幹部と仕事に関する問題について話し合おうとしたときには、その幹部は、私が何度話をしても、自分はボトックスをやっている女性とたくさん会っているからと、私がまだ眉を動かせることを指摘してばかりだった。戦略を相談するため同僚との会議をお願いすると、私は決まって昼食の時間帯に入れられる。

そして、男性の同僚と仕事の話をするときに行く会議室や社員食堂ではなく、屋上に行くことになる。これらの多くはあまりに普通のことになっていて、我慢している人でさえこうした傾向を自覚していない。

――仕事で足を引っ張られていると感じることはある?

もっと上に行くことを考えると、ときどき躊躇する。取締役に私は近づいているけれど、任命されることには葛藤を覚える。会社は多様性を満たしているという体裁作りのために、自分が取締役に採用されるのを恐れるからだ。実力もないのに取締役になりたいと思う人もいないだろう。

また、あの男性社会のジャングルに自分は本当に入っていきたいのかも疑わしい。常に対決を続けなければならない仕事人生に自分を追い込むことになる気がする。私はそんなことのために働いているのではない。女性もまた、無自覚に性差別的になり得る。

――というと?

最近、苦難の乙女のように振る舞っていると女性の同僚に非難された。男性の同僚に助けを求めたからだ。実際は、トラブルを抱えていたので、解決に協力してもらおうと専門家に話を持ちかけたのだった。彼女はからかおうとしたのだろうけれど、女性たちが状況をいっそう難しくしている可能性はある。

――むろん、男性全員がみな同じではない。

素晴らしく協力的な男性たちはいる。ただ、加害者たちは会話に入ってこないというのが現実だ。いじめっ子はいじめに関するセミナーに出ようとしない。基本的に、女性同士で話をしている。

いつも多様性とフェミニズムについて話をしていると、男性からしても女性からしても「うんざりする人」になる恐れがある。当面、自分に影響がなければ関わり合わないというのは昔からある。

――取っ掛かりはある?

難しくしているのは、こうした振る舞いに対して私たちが名付けている、性差別、フェミニズム、多様性といった言葉が、敬意を持って他人と接するということを訴えているだけでも、すぐに人を遠ざけてしまっていること。私たちはそこに注目するべきだ。

Jessica Davies(原文 / 訳:ガリレオ)

(2017年9月9日「DIGIDAY[日本版]」より転載)

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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