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私が無月経について書いた理由。#ladiesbeopen

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先日、光文社の「VERY」編集部の方から取材の依頼をいただいた。「家族のコトバ」という、4ページの人気連載。私のブログ「女31歳。生まれてこのかた、一度も生理がない。」を読んで、私と家族を取り上げていただいた。9月7日発売の10月号に掲載された。

「VERY」10月号より

女31歳。新聞社に勤めていた2017年のはじめに何を考えたかというと、ニュースとは何か、ということと、私自身は何が書けるのか、ということだった。

記者として世の中のニュースを追っかける仕事。追っかけていることが本当に私たちにとってのニュースなのか、いまいち自信が持てなかった。政治、経済、社会、文化、生活、科学、医療。実はそれらのカテゴリーを横断するような話、もしくはカテゴリーの狭間にするっとこぼれているような話に、私たちがほんとうに知りたいイシューがあるのでは、となんとなく思っていた。

当時、朝日新聞社の女性記者やビジネス部門の女性たちが、草の根的に集まって作戦会議をしていた。日本ではあまり馴染みがなかった3月8日の「国際女性デー」を紙面やデジタルで伝えよう、ということで、「Dear Girls」企画が立ち上がった。このテーマは、各人の持ち場を超越した。女性記者の先輩方が、日頃の仕事にオンして、生き生きと打ち合わせや取材を重ねていた。

結果、3月8日の紙面は1面から社会面まで、あらゆるページに女性に関する記事が掲載された。朝日新聞デジタルの「Dear Girls」企画は、連日たくさんの方に読んでいただいた。インタビュー記事には、私たちの胸に突き刺さる、女性たちのリアルな言葉が並んでいた。西原理恵子さんの「寿司と指輪は自分で買おう」の言葉が忘れられない。

一足早く、ハフポストでは「Ladies Be Open」が始まっていた。ここにも女性の体についてのリアルが詰まっていた。若い女性エディターが顔と名前を出して生理についてのブログを書くなんて、なんて勇気があって、今っぽいんだろうと思った。我慢するのが偉いのではなく、辛いものは辛いんだと伝えて、周囲の正しい理解を得ようという姿勢が、清々しいと思った。

今年、「Dear Girls」「Ladies Be Open」の両企画で、確実に日本での国際女性デーの認知は高まったと思う。

翻って、私には何ができるのだろうと考えた。女性なのに、これまで女性のことを考えたことがなかった。ふとインターネットで「女性」と検索した。その時、Wikipediaの記事より何より一番上に出てきたのが、医療系キュレーションサイトの「女性が性欲を感じるときは?」という記事だった。なんだこの検索結果は。思いがけない記事を目にしてしまい狼狽した。ちなみにその後、そのサイトは休止となった。

そうだ。私がこれまで女性として生きてきて、一番知りたかったことがあった。まったく生理が来ないことに不安を感じていた10代後半、ガラケーで必死で調べた「生理」の言葉。当時、ネット上で無月経についての情報は乏しかった。生理が重い、生理が来ていない、妊娠したのでは、そういった検索結果が多かったと記憶している。私の体に一体何が起きているのか、よくわからなかった。それで婦人科に行き、原発性無月経と診断された。

今も確実に、知りたがっている人がいるはずだ。10代の子が、まさに今悩んでいるかもしれない。いったん生理が来て、何らかの理由で来なくなって、続発性無月経で悩んでおられる方もいる。生理があっても、不妊に悩んでおられる方もいる。私が女性について何か書けるとしたら、無月経の話だと思った。

それで、「Ladies Be Open」でブログを書いた。朝日新聞デジタルにも転載された。結果として、これまでに書いたどの記事よりも多くの方に届けることができた。VERYにも掲載された。ニュースバリューは置いておいて、自分の体のことを自分の言葉で粛々と書いたから、これだけの反応をいただけたのだと思う。

掲載後、何人もの友人が「実は私も……」と婦人科系の打ち明け話をしてくれた。女性たちは実に様々な体の悩みを抱えているのだと知った。私自身も改めて夫と話し合ったり、ちゃんと治療を受けたりと、前向きに対応していこうと思えるようになった。

今改めて、「生理」と検索してみた。「生理のしくみ」「生理周期とは」などの記事と並んで、私のブログが出てきた。どこかの誰かに、読んで良かったと思ってもらえたらいいな、と思った。

記者として四国に勤務していた頃、歩き遍路のルポを担当したことはあったが、自分のことを自分の言葉で公に発信したのはこれが初めてのことだった。私はこれまで一体、誰目線でものを書いていたのだろう。少なくとも、20代、30代の女性という等身大の自分の感覚をおろそかにしてきたのは確かだ。

ネットには無数の情報や読み物が溢れている。その中で読者の皆様は何を目にし、何を思い、何を心にしまうのか。ハフポスト編集部でも日々表現や切り口を工夫しながら、格闘している。思えば「Dear Girls」は女性記者たちの日頃の問題意識から生まれた企画だし、「Ladies Be Open」は女性が自分の体について語る企画。書き手の実感のこもったコンテンツが、読者の心を捉え共感を呼ぶのだと知った。

ある情報やニュースに対し、読み手が「これは自分事だ」と思った時点で初めて、共感や反発といった感情が強く芽生えるのではないだろうか。一般的な「ニュースバリュー」とは異なるかもしれないが、私自身は今後もあらゆる事象に対して想像力を働かせ、できる限り自分事として捉え、綴っていきたいと思っている。

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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