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膵臓がんと告知されたお母さんの日記(第24話:「優しい大人に囲まれて」)

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不定期でブログを投稿させていただきます、西口洋平です。妻と小学生のこどもを持つ、一般的な38歳男性です。「ステージ4のがん」であることを除いては。

がんだと宣告されたときに、おぼえた孤独感。仲間がいない。家族のこと、仕事のこと、お金のこと……相談できる相手がいない。同じ境遇の人が周りにいない。ほんとにいなかった。

それなら自分で仲間を募るサービスをつくろうと、ネット上のピア(仲間)サポートサービス「キャンサーペアレンツ~こどもをもつがん患者でつながろう~」を、2016年4月に立ち上げました。

こどももいて、地元には親もいる。仕事やお金…… 心配は尽きません。 そんな僕みたいな働き盛り世代で、がんと闘う人たちをサポートしたい。そんな思いから、抗がん剤による治療、副作用と付き合いながら、仕事と並行して、地道に活動を続けています。

キャンサーペアレンツのFacebookページで活動情報をアップしていきますので、「いいね!」をお願いします。

取材記事:36歳の末期がん患者が、娘に残すために始めた「最後の仕事」

*****************

膵臓がんのナオさん。

2015年6月にがん告知を受け、手術や抗がん剤治療を経験。2016年に再発し、抗がん剤、放射線など様々な治療を行うものの、現在は無治療で生活。小学校一年生の息子さんと旦那さんの三人暮らし。

ナオさんがキャンサーペアレンツに登録したのは、2016年9月。

発信するのは苦手とのことで、キャンサーペアレンツに登録するまではブログや日記などを書いたこともなく。そんなナオさんの日記を、ご本人の了承のもと、これから一つずつご紹介をさせていただきます。

第1話「はじめまして」コチラから

第2話「思い出の屋上」コチラから

第3話「旅行の効果」コチラから

第4話「息子の運動会に、思うこと」コチラから

第5話「放射線治療(一旦)終了」コチラから

第6話「角膜提供の話」コチラから

第7話「医療用麻薬、開始」コチラから

第8話「医療用麻薬、開始 その2」コチラから

第9話「生かされている、私」コチラから

第10話「今年の目標はただひとつ」コチラから

第11話「食欲の出し方」コチラから

第12話「がんになって、生きてる意味がわかった」コチラから

第13話「死ぬときは前のめり」コチラから

第14話「副作用と、生きること」コチラから

第15話「決断、死ぬまで生きる」コチラから

第16話「感謝/息子とがんの母」コチラから

第17話「がんを笑った息子」コチラから

第18話「36歳の終活」コチラから

第19話「死別と再婚」コチラから

第20話ホスピスは最期を迎えるための場所ではない?」コチラから

第21話死を待つ生活を送ること」コチラから

第22話普通の日記が書けない」コチラから

第23話生きる力はどこからやってくる?」コチラから

※キャンサーペアレンツは、子育て世代・就労世代のがん患者のコミュニティであり、様々な社会的な接点の中で生きています。こども、家族、仕事、地域、普段の生活、将来への不安。がん患者への偏見や誤解など、まだまだ「がんと生きる」ということに対する理解が乏しいというのが実態です。キャンサーペアレンツでは、ここに集う方々の意見を『声』として広く世の中に発信し、がんに対する理解を広げ、がんになっても生きていきやすい社会を実現すべく活動を行っています。

■投稿日

2017年11月29日(水)

■タイトル

優しい大人に囲まれて

■本文

息子が今年も無事、誕生日を迎えました。

7歳になりました!

去年の誕生日には、この日を元気(と、言えるのか?) な状態で迎えられるなんて思ってもみませんでした。 幸せです。こんなに幸せなことはありません。

この一年は、とても長く感じました。

本当に、「なんとか」生き抜いた一年でした。

息子にはたくさん我慢をさせ、心配をかけました。

結果、息子は他の一年生と比べ、随分大人びてしまったように感じます。

じゅうぶんに甘えさせてあげられなくてごめん。 家族のために精一杯頑張ってくれてありがとう。

この一年を想うと、そのふたつの気持ちで胸がいっぱいになります。

そんな頑張り屋さんの息子の誕生日に

とても、とても素敵な出来事がありました。

息子の誕生日まで一週間となった日曜日の朝。

息子宛に宅配便で誕生日プレゼントが届けられました。

綺麗に包装された自分宛のプレゼントが宅配便で届く!

それだけで開封前から息子は本当に嬉しそう。

「お誕生日を誰かにお祝いしてもらうって嬉しい!!!」

と、最高の笑顔を見せてくれました。

開封してみると、中身は本!

『大どろぼう ホッツェンプロッツ』シリーズが3冊も!

そして、息子が大好きなスヌーピーの可愛い可愛い本も。

どれも持っていない本だったので、息子は大喜び。

最近、学校の図書館で本を借りるということを覚え、少しずつ漢字の多い本も読み始めていたので、本当にいいタイミングで、男の子が好きそうな本を贈ってくださいました。

贈ってくださったのは、MBS(毎日放送)アナウンサーの西靖さんご夫妻でした。

関西の方なら皆さんご存知だとは思いますが 『ちちんぷいぷい』や夕方の報道番組『VOICE』に出演されている 関西を代表するアナウンサーさんです。

とはいえ、私は西さんと直接の知り合いというわけではなく 奥様のKちゃんと昔からの飲み友達なのです。

Kちゃんは私より少し歳下で、美人で、お洒落で、頭の回転が速く、 料理上手で、センスもよく、言うことなしかと思ったらド天然で、お酒好きで気持ちいいくらいよく飲みよく食べよく喋る、世間一般的な「アナウンサーの妻」というイメージとは少し違う とてもチャーミングで面白い『女の子』です。

そんなKちゃんが先日うちまで遊びに来てくれ、 いろんな話をしました。 美味しいもの情報、子育てのこと、病気のこと、将来のこと……。

その中で、彼女もまた一歳の男の子を育てるお母さんなので、「親以外の周りの大人に恵まれて育ってほしいよね~」 という話をしたのが印象的でした。

もう少し子供達が大きくなったとき、 親以外の大人の力が必要になるときが必ずきます。

がんでも、がんじゃなくても、これは同じこと。

でも、がんなどの病気で親を失う可能性が高ければ、ますますそういった大人たちが必要になります。

親の代わりにはなれなくとも、 気軽に色んなことを相談できる大人が側にいるのといないのとでは、随分と生きやすさが変わってくるのではないかと思うのです。

Kちゃんとそんな話をしながら、 親のいない子供を精神的にサポートしてくれる大人たちが、息子の周りにもたくさんいてくださればいいなあ、と思いました。

例えばただ、私の思い出を話してくれるだけでもいい。

私がどんな人だったか、息子は知ることができる。

息子が赤ちゃんの頃から可愛がってくれている友人達は、ずっと変わらずこのまま時々夕食を共にしてやってほしい。

いつも旅行に誘ってくれる友人家族がいてくれるおかげで、息子は自分の知らない色んな場所に連れて行ってもらえる。

家族全員の髪を切ってくれている、事情を知る美容師さんが、「いけてる男にしてあげるから髪だけは安心してて」 と言ってくれる。

そしてKちゃんは、その話をした翌週に、とても素敵な誕生日プレゼントを贈ってくれたのです。息子のことを見守ろうとしてくれている、その気持ちがありがたく、温かい気持ちになりました。

そして、西さんは息子宛のメッセージカードに 『MBSアナウンサー 西靖』と わざわざご自身の肩書きを書いてくださいました。

息子は西さんとはまだ面識がありませんが、 もちろんどんなお仕事をされているかは知っています。

毎日テレビで見ている西さんが、自分にお誕生日プレゼントを贈ってくれた!

そのことが息子は本当に嬉しかったようで、

「自分が特別な人になったような気がする」と言いました。

この出来事は、きっとずっと息子の心を支えてくれると思います。大人だったら単純に、有名な方に誕生日プレゼントをいただいた!誰かに自慢したい!そんな出来事かもしれません。

でも息子を見ていると、もっともっと心に沁みる出来事だったようで。

有名な方が子供に与える影響の強さに驚きました。

息子の心に一生残る、素敵な体験をさせてくださった西さんに、心から感謝です……!

母親が死んでしまう、 その喪失感は埋められないものかもしれません。

けれど、こうして少しでも埋めようとしてくれる誰かの心に触れるたび、彼は前を向いて生きることができるのではないかと思います。

私がいなくなっても、 どうかどうか、息子がこんな優しい大人たちに、このままずっと囲まれていますように。

そして将来、どこかの子供を支えることができる素敵な大人になりますように。

とても優しい気持ちで迎える、7歳の誕生日となりました。

——

■「いいね!」の数:89

■「コメント」の数:16

(第25話へつづく)

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Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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