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心ない視線も浴びたけど… 「好きを諦めなくてよかった」 LGBT新成人の決意

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新成人代表として式辞を述べる「てつ」さん

ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどの性的少数者が、ありのままで、好きな格好で、第一歩を踏み出す。そんな「LGBT成人式」が1月13日、世田谷区の成城ホールで開かれた。LGBTの新成人やその家族、友人らが参加。あちこちで「おめでとう」の声が飛び交った。

LGBTの若者を支援するNPO「ReBit」が2012年にこの場所で初めて開いてから、現在は全国に拡大。今回の東京会場は今回は約200人が参加した。それでもまだ、こうした場に参加できない人は多い。どんな言葉がかけられたのか、新成人の言葉を中心に紹介したい。

■行動することで、何かを変えることができる

「新成人」代表の式辞は3人。「てつ」さんはフィリピン・マニラで女の子として生まれ、7歳の頃に日本に来た。休み時間は毎日のように男子とサッカーをする、やんちゃでアクティブな子だったという。

公立の中学校に上がり、男女の違いに直面することになる。

「スカートの制服をはくのがとても嫌でした。私服で参加する宿泊行事で、他の女の子は短いスカートをはいたりフリルの着いた服を着ている。回りと違うことが恥ずかしいと感じ、”普通の女の子”になろうと努力しました。髪を伸ばしてみたり、好きでもない男の子と付き合ったり、自分でない自分を必死で演じていて、毎日がとても辛かったです」

転機は高校に入ったことだった。1年生の後半でトランスジェンダーという言葉を知った。

「やっと自分の抱えていた違和感への答えがみつかりました。当時の親友に打ち明けたら、彼女は『そうなんだ』と受け止めてくれました。ほっとしたのを今でも覚えています。高2でスクールカウンセラーに何カ月にもわたって話すことで、初めて自分はひとりじゃないんだと知ることができました」

高校では学校や親との話し合いの末に、3年生で男子の制服を着た。「自分と同じ悩んでいる子に安心してほしい」と、学校でLGBTの講演会も開催した。

「自分一人で戦って辛いと思っていた。自分にできることなんてあるのかと希望を持てていなかった。僕は今、自分が講演会として話す側。まずは行動することが大切だと分かったし、何かを変えることができると実感しました」

そこで、英語で2つの言葉を贈った。

Stay true to myself(自分に正直に)。いつか僕を見た誰かが、ありのままの自分でいいんだと思ってくれることを信じている。今日ここにいる皆さんも辛かったこと、これからやりたいこと、いろんな道のりがある。でも時々は Take a look back(振り返って)自分を褒めて欲しい」

LBGTの当事者たちが語り合ったトークショー

■自分らしく「好きなものは好き」と言う

「しゅん」さんは女性。「自分のセクシュアリティがよく分からない」という。女性のパートナーがいるが、男性アイドルグループ「嵐」の桜井翔さんの熱烈なファンでもある。そもそも恋愛感情というものがピンと来ない。ただ、強い「好き」という気持ちだけはあるという。

「人を好きになるってパワフルになること。私にとって好きな人は大切な源なので隠したくない。中1のときに好きな人を「好き」といったとき、たくさんの心ない視線を浴びました。それでも私は、「好きな人な好き」と言い続けました。孤独でしんどいこともありましたが、言い続けてたら「楽しそうだね」と声をかけてくれる人に出会えました」

「LGBT」という概念を知ったのは、桜井さんが司会を務めるニュース番組だった。

「私はそれまで”普通の恋愛感情”を抱いたことがありませんでした。世間で言う普通の恋愛ができないのかと孤独と不安を感じていました。ニュースに取り上げられたLGBTの孤独や不安に強く共感しました。自分はこれでいいんだと安心して、自分を肯定する言説に出会えてほっとしました」

「自分らしくいることは苦しかったり不安になる一方で、好きな人や友達と会えると元気になります。今もときどき不安になりますが、この舞台に立って、今まで間違っていなかったと確信しました。カテゴリーに入るために「好き」をあきらめなくてよかった」

「春に新しいゼミに入ります。カミングアウトすべきか悩んでいます。でも新たな出会いに期待して『好きなものは好き』と言うと思います。険しい道のりです。誰かがこんな私を好きだと言ってくれます。だから私はこれからも、好きな人を『好きだ』と言っていこうと思います。このままのふわっとした私で」

新成人を励ます寄せ書き

​​​​​​​■失敗したらやり直せる。それが生きていること

小野春(おの・はる)さんは、LGBTの家族を支援する「にじいろかぞく」の代表を務める。今は女性のパートナーと互いの連れ子3人で暮らしている。46歳だが「新成人」として壇上に立って会場に訴えた。

「私は30歳を過ぎるまでセクシュアリティを自覚しておらず、男性と結婚して子どもができた。紆余曲折の末に離婚し、今のパートナーと出会い、バイセクシュアルと気づいたときは足元が崩れ落ちるような気がしました。自分を受け入れるまでに何年も時間がかかりました」

「2年前、乳がんが見つかりました。抗がん剤治療と片胸全摘出手術で1年半仕事を休みましだ。副作用で涙腺がふさがり味覚を失い、髪の毛も失いました。体力は落ち、階段も上れなくなりました。仕事には復帰したが経過観察中、これから再発の恐怖と戦い続けなければいけない」

「あの日から人生には限りがあると学びましただ。誰にとっても人生は限りのあるものだと、私はすっかり忘れていました。試してみたらいいのです。失敗したらやり直せる。それが生きていることなんだと思います。いつか、なんてないかもしれない。やれるときにいろいろなチャレンジをやってみようと思います」

勇気を奮い起こすとき、思い起こす言葉として、アメリカのセオドア・ルーズベルト元大統領の「競技場に立つ人」という言葉を紹介した。

ただ批判するだけの人に価値はない。強い人のつまずきを指摘し、やり手ならもっと上手く出来たはずだとただあげつらうだけの人には。称賛されるべきは、実際に競技場に立つ人だ。埃と汗と血にまみれながらも勇敢に戦う人だ。あるときは間違いを犯し、あと一歩のところで届かない。そんなことが何度あるかもしれない。セオドア・ルーズベルト演説「競技場に立つ人」より

何をするにも間違いや欠点はつきまとう。それでもなお、ことを成し遂げようともがき苦しみ、情熱を燃やし、力を尽くし、大義のために身を粉にして励む人こそ偉大なのだ。順風満帆ならば最後に勝利が輝くだろう。最悪の場合、失敗に終わるかも知れない。ただ、そんな人たちは少なくとも、果敢なる挑戦をしたのであるセオドア・ルーズベルト演説「競技場に立つ人」より

「競技場の人でいられるように、ささやかでも、自分の中で挑戦を続けていきたいと思います」

小野春さんは締めくった。

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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