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「はあちゅうと、伊藤春香が近づいてきた」 “自分“の生き方がお金になる時代を考える

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ブロガーで作家の、はあちゅうさんが『「自分」を仕事にする生き方』(幻冬舎)を書いた。

インターネットを使うのが当たり前になり、スマホ1台を持っていれば、誰ともつながれる。Twitterを見ていると、会社を辞めて起業をしたり、副業でお金を稼いだりした人がたくさん発言している。

今は、なんとなく自由に働けて、素晴らしい時代に見えるけど、何だか自分とは関係ないようにも思えてしまう。そんな人たちに向けて、はあちゅうさんは、「誰もが、自分の体験、言葉、個性を価値にできる時代が来る」と本で訴える。インタビューで聞いてみた。

——『「自分」を仕事にする生き方』というタイトルです。「自分」をキーワードにした理由について教えてください。

動画をアップして稼ぐYouTuberなど、新しい働きかたが注目されるにつれて、「好きなことを仕事にしよう」というメッセージは、社会に浸透してきたと感じています。ただ一方、「好きなこと」や「得意なこと」がないことで、かえって重荷を感じてしまう人もいると思うんですね。

私自身も圧倒的な特技があったりとか、これを仕事にして生きていけると、確信できるほどの才能を見つけていたりしたわけではないんです。

もし私が今若くて、この社会のなかで「好きなことを仕事にしよう」と言われたときに、「じゃあ好きなことがない人は、どうしたらいいんだろう」と思うはずなんですね。

そういう人のために、本を書いていて、「好きなこと」が見つからない今の自分にも価値があるんだよって、ことを言いたかったんです。

この本の中では、インタビューを受けたことでお金を頂いたという「自分の言葉や体験が価値になる」経験も書きました。その人が今までに培ってきたこと、持って生まれた考え方というのは、宝物なんです。

どんどん発信していったら、仕事になったり、誰かの役に立ったりするはずなんですね。私はたまたまインフルエンサーみたいな立場になって、「フォロワーが多いから仕事になっているよね」と見られがちですけど、「自分」の価値に気づけば、どんな人もそれぞれの場所でミニカリスマになれるのではないか、という提案書です。

——「はあちゅう」という名前と、本名の「伊藤春香」で仕事をするときは、意識が変わりますか。

会社員時代は分けていましたね。広告会社時代は、伊藤春香で「広告モード」。会社から出て、ブログを書いているときは「はあちゅう」。1日に2回着替えている感じがありました。

夜の職業と似たような感じかもしれません。普段は素の自分なんですけど、ドレスを着て髪をアップにしたら、夜の蝶となる、みたいな。「はあちゅう」と「伊藤春香」が両立しない感じもありましたが、広告会社を辞めて、そのあとトレンダーズに転職して、会社につとめながら副業をしたり、週末作家として働いたりするうちに、はあちゅうと伊藤春香が近づいてきたんですね。

いまはフリーランスになって、もちろんメディアに出るときは、はあちゅうというのは芸名として使っているんですけど、伊藤春香との境界線がなくなってきました。どんどん「自分自身」が、仕事になってきているからだと思います。

——はあちゅうを使うことで、表現の幅が広がった面もありますか?

そうですね。若い頃、はあちゅうという芸名をもつことが、自分にエンジンをかけてくれるようなことはありました。

インターネットでいろんな書き手がいるなかで、自分の持ち味を作りたい、個性を出したい、目立ちたいと思ったときに、強い言葉でも、最後は、「私は『はあちゅう』なんだから」とあえて使うことができました。素の自分よりも奔放なキャラクターを設定して、そこに向かって行動しているような形はありましたね。

——本の中では、「仕事は、自分が生きやすい世界をつくるためにある」と印象的な表現が出てきます。会社や社会に、個人が無理に合わせる働きかたが変わってきているのでしょうか。

2017年を振り返ると、「自分を仕事にする元年」だったのではないでしょうか。 (ビットコインを使って、独自の株式を発行することで自分の価値を売買できる)「VALU」や、(時間を売買できる)タイムバンクなど、自分自身や、自分の時間にお金がひもづく、サービスがたくさん生まれました。

私はふつうにお仕事をしていただけなのに、こうしたサービスを使ってみると、生涯換算2000億円の価値がついたんですね。

会社員のときは、まさに「時給」や「月給」の世界で、自分の命や時間を切り売りしていましたが、「2000億円」を目にしたとき、実際にはそのお金が手に入っていないにしても2000億円を持っているのと同じだと仮定して、「お金のために働かずに、本当の自分の好きなことをしていいんだ」と変化を感じました。

たまたまVALUやタイムバンクは、インターネットと親和性がある通貨なので、フォロワー数の多い私の価値が高くつきましたが、一般的な「お金」と違った通貨ってたくさんある。

今年高知に遊びに行ったんですが、地元の漁師の人たちに「ハチの巣の処理」などの頼み事をするとき、お礼は、なんとお酒だと聞きました。だから、自分達が飲む量以上のお酒を家に置いておく。お酒が通貨。小さいコミュニティにそれぞれ通貨があり、それぞれのミニカリスマが乱立するというのが今後の時代ではないでしょうか。

会社員のときは会社の評価にあわせて、自分のライフスタイルを無理に会社に合わせないといけませんでした。たとえば妊娠や出産のとき、周囲からは表面的には「おめでとう」と言ってもらえますが、社内で大事な仕事を任せてもらえなくなる可能性がありますよね。

VALUやタイムラインなど、これから世に出てくるサービスでは、自分の経験が価値になってくる。会社では評価してもらえないものでも、価値として積み重なっていき、誰かが評価してくれるようになれば「すべての人が自分の幸せのために生きていける時代が来る」と思いました。

——それでも、はあちゅさんは大学時代から活躍し、大手の広告代理店に入って、フリーランスとしても成功しています。誰もが出来ることではないです。迷っている人は、最初の一歩は何をしたら良いですか。

まずは発信でしょうか。ネットが使える人は、どんどんネット上に自分のプロフィールをつくるつもりで発信していったら良いと思います。

もちろん、自由にネットで発信ができないような環境の人もいると思うので、その場合は、人の集まる場所に行って、殻をやぶって、誰かに自分の考えを話してみる。とにかく、人前に自分を出していく。

まずは他人と照らし合わせないと、自分の個性も、良いところも分かりません。「あ、私これ得意なんだって」と思えるときは、他の人と比べたとき。私の場合は、ネット上でブログを出すことだと気づいたんですね。

私は慶應大学に通っていたとき、まわりの子は、慶應の中学や高校から来ている人ばかりで、劣等感しか感じませんでした。バイトをしたときは、悪い意味で、慶應生ということで特別扱いされ、「気取っている」と思われて、仲間扱いされませんでした。そんな私でも、ブログで発信したら、「え? 慶應生なんですね。キラキラしてうらやましいです」って読者さんからコメントをもらえたんですね。

私はずっと私のままなのに、同じ私をすごいって思う人もいるし、嫌だって思う人もいる。だったら自分が一番価値を出せる場所に自分を置くべきだと思いました。

——本の装丁は、真っ赤で、とても強い本だなと思いました。

これまで私が書いた本の表紙を全部見ていたら、ピンク色など女子向けのデザインが多かったんです。今回は、もっともっと男性にも読んでもらいたいから、少し「女子」から離れ、中性的で強い意志を感じられて、どーんと書店で目立つものをお願いしました。

「女性が書いている」という印象が強すぎたり、今の時代をあまりにも感じてしまったりするものが嫌だったので、自分の顔写真を使わずに、文字で、どんと打ち出してほしいとも依頼しました。赤は体温を高める色、やっぱり情熱の色なので、読んだ人が、本を閉じたあとに行動して、熱い気持ちになってもらいたいです。

Source: ハフィントンポスト

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著者紹介 著者一覧

genki

genki

 小学校元教諭。6年間、教壇に立つが日々追われる実務、長引く会議、閉塞的な職場に、次第に心が疲弊していく。やがてブラックな職場で自殺願望すら生まれ、このままでは死ぬ前に後悔する人生になってしまうと思い退職を決意。小学校の先生を辞め、自力で稼ぐと決断する。
 そして、幸運な事にビジネスの権威と出会う機会に恵まれ、直接指導を受ける機会を得る。この決断がたった1つの奇跡的な出会いを引き寄せ、その後は師に教わったビジネスノウハウをひたすら実行し続け会社の発展に至る。
 会社設立から3年後、デンマークで最高峰の働き方が実施されている企業を現地視察。管理職、社員が共に幸せになれる8つのエッセンスを欧州より持ち帰り、自身の会社を通して日本中に広めようと奮闘中。
 埼玉県さいたま市出身。既婚。早く子供が欲しく妊活真っ最中の1983年5月生まれ。趣味は空手、柔術、ウクレレ、食べること、バターコーヒー。好きな言葉は下座達観。

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